伝説の記者 コマサンの「今日も野球日和」

プロ野球記者歴50年。伝説の記者・コマさんのコラム

プロフィル こまざわ・さとる
1942年、広島県生まれ。報知新聞入社後、半世紀にわたり野球記者一筋。主な著書に「昼も夜もカープ」(ベースボールマガジン社)、「赤ヘル軍団」「古葉竹識我慢の野球」(ともに講談社)、監修本に「耐えて勝つ」(古葉竹識)、「広島カープ 苦難を乗り越えた男たちの軌跡」「大野豊の全力投球(ともに宝島社)がある。現在、関西記者クラブ会員、プロ野球殿堂入り投票者、スポーツライター。

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広島カープナイン様へ 〜投手編〜(2018.4.5)

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スペシャル対談 駒沢悟×山内泰幸(2018.6.7)

■ 2018年2月1日号

今季の広島の戦力を分析

― 野手編 ―

 プロ野球は2月1日から12球団一斉にキャンプイン。リーグ3連覇と今年こそ34年ぶりの日本一を目指す広島は、第一次が日南、第二次が沖縄でスタートする。セ・リーグの各球団が「打倒広島」を掲げる中、今季の広島の戦力を野手編、投手編と2回に分けて分析する。

 野手は今年も盤石の布陣だ。機動力では球界ナンバーワンを誇る1番田中広輔、2番菊池涼介、3番丸佳浩トリオが健在。4番候補には、鈴木誠也、新井貴浩、松山竜平が名を連ねる。3人の誰が4番に座っても勝負強さを発揮するだろう。5番から下位にかけては、ブラッド・エルドレッド、安部友裕、西川龍馬の名が挙がる。このほか、サビエル・バティスタ、美間優槻らも虎視眈々とレギュラーの座をねらう。レベルの高い競争意識がチーム内に浸透。緒方孝市監督は、監督就任4年目を迎え、ベンチワークを重視しながら適材適所に人材を配置。層の厚さからくる采配を振るうことになる。

 昨年のチーム打率は、一昨年に続き、打率、本塁打、盗塁でセ・リーグ1位。過去のデータから3部門の2年連続1位は1967年、68年の巨人以来2度目。もちろん今年もスピード感にあふれた攻撃力を見せるに違いない。

 一昨年は、「4番打者」にベテラン新井の67試合を最多に4人が起用された。昨年は、鈴木誠が新4番打者として、開幕からさっそうとデビュー。期待通りの活躍だったが、シーズン途中にけがで離脱。その穴を松山が見事に埋めた。昨年、「4番」で先発したメンバーの平均打率は3割1分4厘で、計32本塁打、120打点の成績を残した。まさに他球団を圧倒する驚異的な数字だった。

 大方のファンはセ・リーグ相手には負けることはないと信じていた。 それだけに、CS(DeNA)での敗戦はショックだった。原因を追究してみると細かいミスが出たし、相手の采配がことごとく当たったことも一因だろう。野球にはつきものの流れをつかめなかったわけだ。負けるときはこんなものだろうと思った。「自分たちの野球ができなかった」と野手、投手の何人かが振り返っていた。

 今年、他球団の監督は「打倒広島」を掲げる。「広島をつぶさないことには這い上がっていけない。広島をつぶして優勝するよ」と今年に進退をかける巨人・高橋由伸監督は言い切る。就任3年目の阪神・金本知憲監督は「カープの1番から3番までの足をいかに防ぐか。打撃プラス走塁(盗塁)は群を抜いているか らな。こちらも策は考えてはいるけどな」と話す。昨年の2位の実績から、今季は優勝へのしっかりとした足がかりをつかみたいところ。広島の最も怖い相手となりそうなのがDeNA。アレックス・ラミレス監督は「チームの全員が投打に自信をつけた。CS戦だけでなく、もともと広島とはレギュラーシーズンから打撃戦でもウチが劣っていたわけではない。もちろんカープはスキのない野球をやってくるが、必ず倒して覇権を取る」と闘志を見せる。

 とはいえ、3連覇がかかる広島が今年も本命視されるのは間違いないところだ。若い有望選手の2年目の坂倉将吾、黄金ルーキーの中村奨成(広陵)。彼らの成長ぶりも楽しみだ。

 広島ファンは打撃戦を制しての日本一を待っている。



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