呉ならではの、東映ならではの映画

恍惚と狂熱の126分…それが「孤狼の血」

 古舘伊知郎さんが「アウトレイジに対する東映の答えですね」と試写時にコメントをしていたが、まさにその通りの作品だった。しいて言えば「アウトレイジ」はヤクザ映画で「孤狼の血」はリアルドキュメンタリー映画。かつてあの当時の呉を知る人なら、必ず共鳴し、必ず涙すると思う。

 4月17日にT・ジョイ東広島で行われた試写会の前、東映関係者から「小説を映画化したものであって、この作品はフィクションです」とわざわざ説明があったが…。知る人が見れば暴力団の抗争・第三次広島抗争が頭をよぎり、作中の加古村組、尾谷組の立ち位置がかつてのどの組の対立をイメージさせるかすぐにわかることだろう。広島県警の暴力団との関係性はなつかしくもあり、まさにリアル。

 昔の記憶がよみがえり、きわどいシーンやグロいシーンがあっても見終わると心が満たされる感動をこの作品は与えてくれる。よくもまぁここまで描いたものだ。

 主なロケ場所となったくれの関係者の太っ腹にエールを送りたい。呉ならではの、東映ならではの映画「孤狼の血」、絶対見るべし!

(文/吉田実篤)

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フジグラン東広島2階の特設ブースにて撮影。「映画を見るとコワモテな服とサングラスをかけたくなる」

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