• プレスネット連載コラム 発達いろいろ

文/県発達障害者支援センター
(東広島市西条町西条414-31)
相談=電話082(490)3455

常にあちこち動いて落ち着きがない、丁寧に説明しても伝わらないなど、子どもたちの気になる行動。 「年齢としてまだ難しい」など、さまざまな理由があります。 その理由の一つとして、『発達障害』の影響を受けている行動の可能性もあります。
 発達障害についてお伝えしたり、保護者の皆さんからの質問に答えたりして、 発達障害の影響を受けているお子さんへの子育てのヒントにしていただきたいと思います。

過去の記事を読む

>><1> 子どもたちの気になる行動の背景には…

>><2> 自閉スペクトラム症って何?

>><3> 注意欠如・多動症(ADHD)って何?

>><4> 限局性学習障害(SLD)って何?

>><5> 「氷山モデル」の考え方

>><6> 保護者の悩み 読み聞かせなどの活動に最後まで参加することが難しい…

>><7> 保護者の悩み 友達の輪に入ってうまく遊ぶことが難しい…

>><8> 保護者の悩み 思い通りにならないと友達をたたいたり蹴ったり…

>><9> 授業中、キョロキョロ… ずっと落ち着きがない


■ 2017年11月16日号

発達いろいろ <4>

限局性学習障害(SLD)って何?

 限局性学習障害も自閉スペクトラム症などと同様に脳の働き方の障害です。

 全般的な知的発達に遅れがないものの、「読む」「書く」「計算・推論する」「聞く」「話す」能力のうちいずれか、または複数のものの習得・使用に著しい困難がある状態を言います。そのため、目立った症状が見られるようになるのは学習を開始してからが多いです。左のようなことで困っているお子さんがいます。

 他のお子さんたちと同じようにできることもたくさんあるため、周りが障害に気付きにくく、「練習すれば大丈夫だろう」と思われがちです。本人は周りの期待に応えようと頑張りますが、何度やってもうまくいかないため、逆に自信を失ったり、勉強へのやる気をなくしてしまうことがあります。

SLDの3つの特徴
●読む●

・教科書や本などの文字がうまく読めず、詰まってしまう
・文章の切れ目やまとまりが分からず、違うところで文章を切って読んでしまう
・文字を読むことに集中すると、内容が理解できない  など

接し方のPOINT
・文字が重なって見える場合もあるため、まず見え方を確認する
・スペースやスラッシュを入れて、文字のまとまりをつくる(例:「わたしは/あした/ゆうえんちに」など)

●書く●

・漢字を書く際に、鏡文字を書くことが多い
・似た文字を書き間違えてしまう(例:「は」と「ほ」など)
・文字の大きさや形がバラバラ・升目からはみ出る  など

接し方のPOINT
・枠が大きいもの、升目入りのノートに書く
・書く量よりも質を大事にする(書くこと自体が嫌になってしまうため)
・似た文字の異なる部分に印を付け、違いを目立たせて、教える

●計算する●

・繰り上がり、繰り下がりが理解できない
・数字の大小や数の概念が身に着かない
・図形やグラフが苦手、理解できない など

接し方のPOINT
・おはじきなど具体的なものを活用して、計算をする
・升目を使って筆算をしたり、位ごとで色分けをしたりする
・電卓を利用する

 次回は子どもへの支援の考え方についてお伝えします。

文/県発達障害者支援センター
(東広島市西条町西条414−31)
相談=電話082(490)3455


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