大人も面白い絵本

絵本を読み語って42年・朝川照雄さんセレクト
夏休みに親子の絆を一歩深める

朝川照雄さん
 東広島市西条町の書籍販売・アスクライブラリー代表。絵本作家としても活躍。代表作「ゆうくんだいすき」などを出版。小中学校での読み聞かせをして42年。

※価格は全て税抜き

ぼくとおとうさん

宮本忠夫・文・絵
1262円
くもん出版

 子ども時代の思い出の大切さを語り伝える父さんぐま。親子の愛情を描いた作品。
 ぜひ、続編「ぼくとおかあさん」とセットで読んでください。しっかりと目を見て話すお父さん。用事をしながらも子ぐまの話をしっかりと聞くお母さん。親が読めば子どもとの関わり方のヒントに、子どもが読めば自分に関わってくれる人に気付く…、そんな2冊。

あしなが

あきやまただし・作・絵
1500円
講談社

 かっこいいけど、さいていのやつー。そんなうわさ話のあるすらりとした美しい犬、あしなが。野良犬たちから嫌われていましたが、実は…。
 本当かどうか分からないうわさ話が、いつの間にかその人のイメージになり、何となく避けてしまう。集団生活をしている子どもはもちろん、大人の社会でもありがちなこと。時には、その状況が人を傷付けるということを、やわらかく教えてくれます。

つきごはん

計良ふき子・作
飯野和好・絵g
1300円
佼成出版社

 大黒柱の父を失った農家の一年を、少女の目を通して描いた作品。迫力ある絵は、短編映画のよう。
 お父さんの死を克服して成長していく主人公。核家族化で、昔と比べて「死」に向き合う機会が少なくなりました。お父さんの死を克服していく主人公の姿を見ると、「家族の絆ってこういうことか」と感じます。

たったひとりのともだち

原田えいせい・作 
いもとようこ・絵
1400円
金の星社

 カラスは毎日、病院の一室にいる、たったひとりの友達の少年を訪ねます。重い病気の友達はカラスと話すのを楽しみにしていました。ある日、少年が危篤となり…。 
 「友達はかけがえのないもの」ということを、子どもに教える究極の絵本だと思っています。悲しいけれど胸が温かくなる。泣いて心を洗いたいときにもおすすめです。

ええところ

くすのきしげのり・作 
ふるしょうようこ・絵
1300円
学研(Gakken)

 勉強も運動も苦手な小1のあいちゃんの「ええところ」は…。子どもの心に寄り添い、思いやりと自己肯定感を育てる物語。 
 自分では気付いていない良いところに気付いて自分を好きになっていく主人公。良いところを見つけたらペットボトルに小石を入れていく「よい子の石」という取り組みが本の最後に紹介されています。夏休みに家庭でやってみてはいかがでしょう。

ねこにのまれて

本間正樹・文
矢玉四郎・絵
1200円
佼成出版社

 おばあちゃんにわがままを言い放題のヨウスケは、ある日、おばあちゃんちのネコ、ゴンタに飲み込まれてしまいました。
 本を読み進めていくと、子どもたちは、わがまま放題のヨウスケにうんざりしてきます。そして、ゴンタに飲まれると『すっきり』とした顔に。ねこに飲まれたくないと思った子どもはきっと「わがまま放題はいけないな」と感じるはず。3冊の「しつけ絵本シリーズ」の1冊。